誰まで伝えるか、一般的な境界線が難しい
特別養子縁組で子供を育てていると、周囲の人たちの誰まで子供の生い立ちを伝えるべきか迷うときがあります。
念の為書いておくと、私が言う「生い立ち」とは、その子が特別養子縁組による子で、血縁ではないということです。その子が実親さんの元を離れないといけなかった理由のように、真実告知で本人にも言わないことではありません。
わざわざ言わなければそうそう知られるものでもないので言わなければいい、という意見もあると思いますが、私は子供がある程度大きくなって自身が養子であると認識したときに、子供の立場を知ったうえでサポートしてくれるいわば子供の味方を増やしたいと思っています。
加えて、特別養子縁組を身近に感じてもらうことで、制度の認知向上に貢献したい気持ちもあります。
そんな考えの私ですが、自分自身がどんな判断をしているのか確認するために記事にまとめてみました。
周囲の人たち
対象をグループ化してみました。
職場の方
ほぼ100%伝えています。
しかも、聞かれるのを待つのではなく、機会があれば積極的に伝えています。
改めて考えると、以下のような考えで伝えていました。
- 裁判所や児童相談所とのやり取りで、急に休暇を取らないといけない時があるため、協力をお願いしないといけない。
- 特別養子縁組制度の認知向上に貢献したい。
- 子供と直接関わる機会が少ないのでリスクが低い。
無条件で広めているかのように見えるわけですが、前提条件があります。
それは、職場に多様性を認める雰囲気があることです。
幸い私は、多様性を認めることが前提になっている職場で働いてきたので、この前提条件を満たしていました。
もしそうじゃなかったら…給湯室での噂話のネタにされるのは嫌なので、休暇の承認を出してくれる直属の上司にしか伝えなかったかもしれません。
保育園の先生方
保育施設の方々とコミュニケーションを取る機会が多い、妻の裁量に任せているのですが、園長先生とか、担任の先生には伝えているそうです。
まだ子供本人も養子という生い立ちをしっかり認識していませんし、黙っていても差し障りない気もしますが、小学校以降の先生方とのコミュニケーションの練習も兼ねている気がします。
近所の方
同じマンションに住んでいるだけの方には伝えていません。
私は都市部に住んでおり、同じマンションの住人であっても、挨拶を交わす程度で世間話はほとんどしないので、それでいいかなと思っています。
これがもうちょっと隣人との関係が強い地域だったら悩むところもあっただろうなと思います。
上記のような関係ですが、さすがに二人目をお迎えしてきた直後にお会いした方からは「え?二人目?妊娠していたの?知らなかった!」みたいな反応があったそうですw
パパ友、ママ友
このグループはもう少し細分化してみました。
公園でたまに会うだけの方
普通にお話はしますが、養子のことは伝えていません。
公園でたまに雑談する程度では、深く人柄を知ることもできないですしね。
親子の習い事で定期的に会う方
伝えている方もいれば伝えていない方もいます。
定期的に会うようになってくるとある程度人柄が分かってきますので、「この人には話しておいてもいいな」と思う方には伝えています。
そう思う方はだいたい下記の「家族ぐるみでお付き合いのある方」になります。
家族ぐるみでお付き合いのある方
ほぼ伝えていますが、伝える機会がないままの方もいます。
互いの自宅を訪問して子供同士を遊ばせつつ、大人同士も会話を楽しめるような関係ですので、信用しています。
また、今後なにかサポートをお願いしなければならないときのためにも知っておいて欲しいという思いもあります。(押し付けですが)
しかし、伝える機会がなかった方にはいつ伝えるべきかな〜と考えたのが、この記事を書いたきっかけです。
ちなみに、後から知って「なんでうちには秘密だったの!」みたいな反応する人たちとは、そもそも家族ぐるみのお付き合いをしていないつもりなので、そういう心配はしていません。
私はとりあえず、伝える機会が来るまでは積極的には動かないという結論になりました。
まとめ
私は結構オープンにしているつもりでしたが、こうしてみると意外と職場だけでした。
もし特別養子縁組の制度認知の向上に貢献したいという気持ちがなければ、職場でもオープンにしていなかったでしょうし、本当に少数にしか伝えなかったんだろうなと思います。
ただ、子供が自分の生い立ちを認識し始める小学校入学頃には、今回まとめた対応も変わってくるんだろうなと思います。
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