説明会のやり方も色々
特別養子縁組に進もうと決めてからは、「斡旋を受ける団体の決定と手続き」で書いた通り、まずは問い合わせをしてお話を聞きに行きました。
今回は説明会の様子を主観的に書きたいと思います。
児童相談所の説明会
私が行った横浜市の児童相談所の説明会は、大部屋に20組くらいの里親希望者が集められ、里親制度の基本的な紹介を受けながら、次の研修に進むかどうかというお話がありました。
丸一日とは言いませんが、結構な長時間行われた記憶があります。
また、あくまで里親制度の説明会であるため、縁組里親の希望者だけでなく、養育里親、専門里親、親族里親など、縁組以外の希望者の方もいらっしゃいました。
そのため、説明会の内容も共通の内容から、「これは専門里親に深く関係する内容ですが~」とか、「縁組里親の方は~」などの、共通でない内容も一同聞くことになります。
時間が長かった理由は、里親制度が存在する背景の話や、児童養護施設で措置を受けている子供たちの現状のお話のボリュームが多かったためですので、上記で書いた共通の内容にあたります。
そして、この場は本当に説明会だけで、「次のステップに進む方は別日に行われる研修を受けに来てください」という形だったように思います。
そのため、他の養親希望者の方との意見交換等はあまり行った記憶がありません。(若干、次の研修の記憶と混じっているので誤った記憶があるかもしれません)
NPO法人の説明会
私は2016年と2017年にNPO法人の説明会をそれぞれ1団体ずつ受けましたが、どちらも面接、参加者同士のグループワークおよび先輩養親の方々とのコミュニケーションの機会がありました。
なお、2016年に説明会を受けた団体は後に退会し、その後に2017年に別の団体の説明会を受けています。
当時は2019年12月現在と特別養子縁組に関する法律に違いがあったので、説明会でガッツリ研修が行われるということはなかったのですが、2019年に二人目の養子を希望した際には一次研修も行われるようになっていました。
面接
面接は、書類をあらかじめ提出して参加しているので、それについて質問を受けながら進むのですが、受け答えの雰囲気に団体の色が出ていた印象です。
養親になることに対する熱意を求めているのかなと感じるときや、自分の考えを素直に話すべきだと感じるときなど様々です。
いずれにしても私は自然体で臨むことにしていました。
ここで団体の考えに合わせるようにして待機になったとしても、長い付き合いの中で苦しくなると思ったからです。
結果的にはタイミングは異なりましたが、2団体ともに合格、というか里親希望者登録に進むことが出来ました。
参加者同士のグループワーク
これは非常に良い機会だったと思います。
1団体目の時は、すでに決意が固まっている方々だけが集まっている少数の場だったせいか、初対面だからあまり深い動機まで聞けない…と思いきや、みなさん割と赤裸々になぜ今この場にいるのかという話をしてくださりました。
そして、多くの場合は不妊治療に区切りをつけてというもので、我が家もご多聞に漏れずです。(ちょっと本題とは逸れますが、不妊治療は必ずしも女性側の話ではありません)
2団体目の時は、本当にまず話を聞きに来ましたという方から決意が固まっている方々まで様々なバックグラウンドを持つ方が参加していました。
そのため、動機の深堀りはしていませんが、印象的だったのが「自分の子が養子だということを他人に伝えるか」という問いに対するグループワークの中での意見でした。
チラホラ聞こえてきたのが「絶対に誰にも話さない」というコメント。
意見を戦わせる場でもありませんし、まずは話を聞きに来たという方かもしれませんので突っ込んで理由を聞いたりはしなかったのですが、ちょっと私には理解できない意見でした。
「信頼できる人にしか話さない」とか、「折を見て話す」とかなら分かるんですが、「絶対に誰にも」ってなぜなんでしょうね?
批判するつもりはないんですけど、本当に理解できなかったです。
一方で、様々な意見を聞ける機会というのはめったにないので、これも貴重な機会だったと思います。
なお、同じタイミングで面接を受けに来ていた養親希望者の方々とは「同期」のような仲間感覚が芽生えます。
もし気の合う方がいたら連絡先を交換して、その後の情報交換や励まし合いをすることをお勧めします。
先輩養親とのコミュニケーション
どちらの団体でも先輩里親さんが色々なお話を聞かせてくれました。
特に特別養子縁組では養親にとって最も緊張する出来事となる真実告知についての話が参考になりました。
真実告知というのは、養子に対して、彼らが養子であることを告白することです。
これは、養子がある程度大きくなってから、周囲から漏れ聞こえるように真実を知るよりも、予め養親から告白をしておこうという動きです。
2団体とも真実告知は必須の条件としていて、遅くとも小学校入学前に済ませるようにという指導内容でした。
実際はというと、養親の先輩方は物心つく頃から遠回しながら養子であることを伝えているとおっしゃっていました。
「あなたにはお母さんが二人いるんだよ」というのがスムーズな説明の仕方である印象です。
あれ…お父さんは?と思うところもあるのですが、実親さんの事情によっては実父が分からないケースも少なくないので、確かに説明がしにくいところです。
うちは今年あたりに真実告知の種まきが始まりそうです。
そのほか、待機からお迎えに至るまでの心構えとか、なかなかネットでは収集が難しいような内容も聞くことが出来ました。
先輩養親には遠慮なく根ほり葉ほり聞くことをお勧めします。
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